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523:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 04:18:33.72 ID:ZHB95xhe0
女「いやー食べた食べたー。動けないよもぅ」
男「ふふ。おかわり3回もしましたからね」
男「でも、サラダにも手をつけてくださいよ。ほとんど手をつけてないじゃないですか。野菜もとらないとダメですよ」
女「ホイコーローも野菜たっぷりだったから大丈夫!」
男「いや、ホイコーローも肉ばっか食べてたじゃないですか……」
少女「………」
527:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 04:24:40.92 ID:ZHB95xhe0
男「じゃあ食器洗っちゃいますね」ガタ
少女「あ、わたしも……」
男「あーこれは僕がやっておくから、晩御飯の片付けは頼むよ」スタスタ…
少女「………はい」
女「………」
少女「………」
女「………ッザイナァ」チッ
少女「………え?」
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531:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 04:28:08.74 ID:ZHB95xhe0
女「そうまでして気に入られたいんだ?」ボソ
少女「え? え……」
女「おてつだいしてぇー、あたし献身的な女ですぅってアピールしたいんでしょ」
少女「………いえ」
少女「………その、ご迷惑をおかけしてるので少しでもお返ししないとと思って」
少女「男さんにも、女さんにも、すごく、感謝してます……から………」
女「………ッ! そういうのがウザいって言ってんのよ! チラチラ チラチラ人の顔色伺って、男に媚売ってんじゃねーよ!いいかげん殺すぞテメェ!あぁ!?」
542:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 04:36:56.29 ID:ZS27CVXD0
女がメンヘラだった
543:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 04:38:03.86 ID:ZHB95xhe0
男「!!」
男「ちょっと、女さん!どうしたんですか!?」
女「…! あ、ううんごめん、なんでもないの! ね、少女ちゃん」ニコ
少女「……………はい」
男「なんでもないって……なんでもないわけないじゃないですか。何があったんですか?」
女「ホントになんでもないから、男は気にしないで。あたし昼寝してくるねー」
女「………女ちゃん、大声あげちゃってごめんね? 許してくれる?」
少女「………はい」
女「そ。じゃあおやすみー」
バタン
男「………」
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544:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 04:40:12.60 ID:QqIkpv/l0
第三の要因キター!
547:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 04:46:24.03 ID:ZHB95xhe0
少女「………」
男「………」
少女「………」
男「………ごめんな」
少女「………いえ」
男「………彼女も似てるんだ、君と。親に虐待されて育った」
少女「え……」
551:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 04:53:21.82 ID:ZHB95xhe0
男「彼女のうちは、ちょっと、普通とは違うレベルのお金持ちでね。暮らしは何不自由ないものだった」
男「彼女には兄弟姉妹がたくさんいるんだけど、彼女一人だけがなぜか両親から無視されて育ったんだ」
少女「………どうして、なんですか」
男「わからない。親にしか分からない理由があったのかもしれない」
男「家政婦さんがいたおかげで君とは違って衣食住は保障されていたけど、でも彼女の両親は、彼女にいっさい視線を向けず、話しかけず、空気のように扱った」
男「彼女の両親は彼女の一切は家政婦に丸投げしたんだ。ある意味で君以上にひどいネグレクトを受けて育ったとも言える」
少女「………」
男「目の前で無視され続けるくらいなら、いっそ両親から遠く離れたところで成長した方がはるかにマシだっただろうね」
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557:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 05:04:17.77 ID:ZHB95xhe0
男「女さんは僕が大学1年のときのサークルの先輩でね。出会った頃は今みたいな感じじゃなくて、もっと暗くて無口だったよ」
少女「………」
男「で、だんだん話してるうちに打ち解けていって、仲良くなったんだ」
男「昨年の冬に僕の両親が自動車事故で死んでからは、特に経済的な面ですごくお世話になった。破格のバイト代がでるバイトを紹介してくれたり、格安でルームシェアを買って出てくれたり……」
男「彼女には感謝してもしきれない。返しきれないくらいの恩があるんだ」
少女「………」
少女「………お兄さんは、女さんが好きなんですか?」
男「………」
男「………うん。僕にとって、誰よりも大切な人だよ」
561:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 05:13:39.01 ID:ZHB95xhe0
男「もちろん女さんの僕に対する気持ちも知ってるよ」
男「まぁアプローチが分かりやすすぎるだけなんだけど」フフ
男「でも、今はその気持ちに応えられない」
少女「………どうして、ですか」
男「いまの僕が生活していけるのは彼女のおかげだからね。この状況で彼女とお付き合いするのは不誠実だと思うからだよ」
少女「………?」
男「あー、つまり、今彼女の気持ちに応えると、お金ほしさに彼女とつきあってるみたいじゃないか」
男「もっとも、彼女はそんなこと気にしないだろうけど……ね」